起業に使えるフレームワーク-事業計画ができる「リーンキャンバス」とは?

■起業のはじめ「事業計画書」

「事業計画書をどうやって作ったらよいのか…?」

「そもそも事業計画書って作らなきゃいけないの?」

起業しようと思う人が最初の段階で悩むことかもしれません。
事業計画は、いわば事業の設計図に当たる存在。そこから事業が生まれるわけですので、ないがしろにすることはできません。

そこで今回は、事業計画に使えるフレームワークをご紹介したいと思います。
なお、当記事は、起業や事業開発の経験がまだないという方向けに書いています。

■一般的な事業計画書は必要ない

起業をした方と会うと、大きく二つのパターンがあるように思います。

⑴綿密な事業計画を練ってから、事業をスタートした人
⑵とりあえず早く事業を始めた人

筆者も50ページ近くの事業計画書を作ったこともありますが、結論から言うと
そんな長ったらしい計画書は必ずしも必要でない、というのが私の立場です。

ゼロから1をつくる事業を実際経験してみて気づいたことは、むしろ想定通りに行くことの方が圧倒的に少ないということでした。
スタートアップは極めて流動的であり、計画通りにいく事業など万に一つも存在しません。

「事業計画書」というのは、あくまで設計図です。

どれだけ調べて、どれだけ考えたとしても、すべての要素が想定通りにハマることなど絶対にありえません。
ましてや、起業初心者が作る事業計画書など、単なる都合のよい夢物語です。
実際、スタートアップは99.9%失敗します。それが起業というものです。

長い事業計画を作成すること自体は、「勉強になる」という意味では大いに価値があると思います。
ただし、あまりそこに時間をかけすぎて挙げ句の果てに動けないというパターンは往々にしてあるので、一番気をつけなければいけません。

■「リーンスタートアップ」という概念

アメリカのエリック・リースという方が2008年に提唱した概念で、「リーンスタートアップ」という手法があります。シリコンバレーでは当たり前のように使われている手法です。

昨今は、日本のスタートアップ界隈でも名の知れた戦略ですので、初めて聞くという方は勉強しておくと良いかもしれません。(要素はたくさんあるので、当記事では部分的にだけご紹介します)

少し話が逸れますが、
起業が進んでいるのは、やはりなんといってもアメリカです。
日本とアメリカのスタートアップでは雲泥の差がついています。
先述の記事(環境適応力)にも通ずる所がありますが、環境が厳しいシリコンバレーでは必然的に洗練された経営手法がたくさん出てきます。学ぶなら海外を注視しておくことは必須でしょう。

そのリーンスタートアップという概念。
英語で「lean(リーン)」とは、「無駄のない・効率的な」という意味があります。

リーンスタートアップとは一言で言えば、
「最小限のプロダクトでもって市場に投入し、
素早いスピードで仮説検証を繰り返してプロダクトを最適化し、
事業をグロース(成長)させていくことを目指します。」

例えば、起業を考えている二人の人間がいるとします。

A君は、真面目で慎重な性格。3ヶ月間かけてみっちりと事業計画を作って、プラン1からプラン5まで想定して考えています。

一方のB君は、多動性な性格。思いつくやいなや、2ヶ月間で試作品となるベータ版を作り、実際にお客さんにも提供してみましたが、うまくいきませんでした。

さて、この時点で強いのはどちらか?

この答えは、人によっても別れるかもしれませんね。

仮にアメリカで投資を受ける場合、アドバンテージがあるのは圧倒的に失敗した者の方です。

これは極めて合理的な話で、B君はこの時点で一度失敗しています。
つまり、少なくとも「プラン1は失敗」ということが確実にわかっているので次はプラン2を試せるはずです。
一方でまだ何も動いていないA君は、複数のプランを想定しているだけでどれが”実際に”うまく行くのか(=失敗するのか)はまだ何もわかっていない。

慎重なA君が、時間をかけてプラン1からプラン10まで考えている間に、B君はどんどんプランを試していくはずです。そのやり方をしていれば、例え失敗を重ねてもいずれ正解に辿りつきます。

これがリーンスタートアップの考え方です。

失敗を恐れる日本と、失敗を良しとするアメリカの文化的な違いもちょこっと垣間見えるような気がしますね。

■事業計画を作るためのフレームワーク

リーンスタートアップは、事業のあらゆるフェーズで関わってくる大枠の考え方です。

スタートアップで一番重要な資源は「時間」になります。
その理由は、「学ぶスピードをどれだけあげていけるのか」が成功するかどうかに関わってくるからです。

ここでは事業計画書作りのフェーズで使える一つのフレームワークをご紹介します。

こちらは「リーンキャンバス」と呼ばれるものです。

もともとは、スイスのオスタワルダー氏が提唱した「ビジネスモデルキャンバス」をリーンスタートアップ用に改良したものになります。これは非常に重宝するツールです。

使い方はとても簡単です。

ただ表を埋めていくだけです。
①Customer 「お客さんは誰か」
②Problem 「そのお客さんが抱える問題/願望は何か」
③Value 「そのお客さんにどんな価値を提供するのか」
④Solution 「そのお客さんが抱える問題/願望をどうやって解決するのか」
⑤Profit 「収益構造は何か」
⑥Cost 「コスト構造は何か」
⑦Channels 「サービスは何で提供するのか」
⑧Advantages 「競合に勝つ理由は何か」
⑨Key Metrics 「主要な指標(KPI)は何か」

長ったらしく書く必要はありません。
もし筋の良いビジネスプランができれば、流れるようなストーリーになります。

キャンバスをつくる際は、2点だけ守ってほしいルールがあります。
・順番は必ず守る
・1回作るのに長い時間(5時間以上)をかけないこと

これを守って、ただ表を埋めるだけです。もし埋まらなければ空欄でも構いません。
とにかく短時間で完成させます。この1枚で一つのビジネスモデルが完成することになります。

特徴を説明します。

このリーンキャンバスというは、いわゆる一般的にイメージされるような事業計画書の類とは真逆の発想になります。

そもそもこれは「未完成で良い」という発想からスタートします。

繰り返しになりますが、起業には不確実なことしかありません。
だから、実際に走りながら、検証を高速で繰り返す。
仮説を立てては、検証し、学びを得る。
また次の仮説を立てては、検証し、学びを得る。
そうしてグルグルと常にこの図をアップデートさせていくことが前提となります。

先述したリーンスタートアップの考え方ですね。

最初に一生懸命作って終わりではなく、これはずっと続いていく直線。
いわば、このキャンバスは成長する生き物のようなものです。
最終的に良いビジネスモデルに辿り着ければ成功というわけです。

「リーンキャンバス」、いかがでしたでしょうか?

これは、あくまで「考えるためのツール」です。

もちろん、戦略を何も熟考せずにやみくもに動き続ければ成功するというわけではありません。
収支計画や競合分析などを徹底的に考えていくことも必要です。
ただ、考え始める時点では、これで十分です。従来のカッチリした事業計画を作ることは、むしろ害にすらなりえます。

短時間で完成できてとても面白いものですので、ぜひいくつも考えて作ってみてください。

 

 

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