旅日記-徳島県上勝町の地方創生に学ぶ

今年の6月に徳島県の上勝町というところに行ってきました。

以前の記事(旅日記-神山町の地方創生)の神山町から車で1時間ぐらいのところにあります。

上勝町の人口は減少の一途を辿り、今では1500人程度。

全国でもトップクラスの人口の少なさ。

そんな上勝町は、地方創生で全国トップクラスで話題にのぼる町でもあります。

 

葉っぱの町、上勝

上勝町は、「葉っぱの町」として知られています。

葉っぱ?と言われてもピンと来ないかもしれませんね。

葉っぱの町と言われて、皆さんは何をイメージするでしょうか?

観光資源として定番なのは、「自然」を活かした観光ですが、上勝はそういうわけでもありません。

「葉っぱ」の正体は、「妻物」のことです。

高級料亭などで出てくる料理に葉っぱが添えられているのを見たことがありますよね?
(筆者のような一般人は、行くことがないと思いますが(^_^;))

妻物とは、料理に添えてある葉っぱのことです。

見た目までとことん突き詰めたものが、高級料理。

葉っぱが一枚添えられる。

ただそれだけで、一気に魔法がかかります。

これを、全国に出荷しているのが「上勝の葉っぱ」になります。

こんな感じ。

これは、映画にもなっているので、これを見るとよく理解できますね。
(映画としても、普通に面白いのでぜひ見て。TSUTAYAで取り寄せられます。)

国内シェアを独占状態

上勝町の葉っぱ農家は今180軒ぐらいいるみたいです。

そして、ほとんどの人が高齢者。

80代の方、90代の方とかもいるようで、中には年収1000万を超える方もいます。

妻物としての、全体市場は約3億円。かなり小さな市場ですね。

上勝だけで2億5000万稼いでいるので、ほとんどのシェアを上勝が独占している状態になります。

 

人生の第二ステージで輝く、上勝のおばあちゃん

実際に葉っぱ農家をしている人にも会ってきました。

生で触れ合ってみて、この地方創生の真髄をみた気がします。

その方は、もう80歳を超えているのに、本当に生き生きしていた。

こんなに”輝いている”80代に、僕は今まで会ったことがありませんでした。

「仕事が本当に楽しいっ!!」

「こんな楽しいことない。死ぬまでやりたいっ!」

こう語るおばあちゃんは、本当に美しかった。

その命の輝きに、筆者はえらく感動しました。日本に、こんな村があったのか!と。

日本は、これから超高齢社会を迎えます。

今でも4人に1人が65歳以上。

あと数年で、3人に1人が65歳以上の時代が来ます。

人は、年をとると老いるもの。

筆者も、田舎育ちなので、地方の実態はよく分かります。

上勝のようなケースは全国でもまずみられません。

いつまでもこんなに元気でいられる日本になれば、最高だなとは思います。

このおばあちゃんの話を聞きながら、僕はサミエル・ウルマンの詩を思い出しました。

人は信念と共に若く、疑惑と共に老ゆる
人は自信と共に若く、恐怖と共に老ゆる
希望ある限り若く、失望と共に老い朽ちる

精神が人間をつくるんだなーとしみじみと実感した瞬間でした。

葉っぱの仕掛け人

さて、映画にも出てきますが、この葉っぱの仕掛け人は横石さんという方です。

横石さんのお話も伺うことができました。

上勝の葉っぱのストーリーは、この人抜きにしては語れません。

上述の映画にけっこう忠実に再現されていたので是非ご覧になってください。

筆者も、起業経験があったり、ビジネススクールで学んだりしているので、

上勝の地方創生の成功要因を語れば、たくさんあるかと思います。

横石さんのお話には学ぶべきポイントが数多くありました。

でも、僕が今回ひっくり返るくらいの衝撃を受けたのは、この方の”熱量”。

ただ、その1点。

本当にハンパじゃない人でした。

こういう心を揺り動かしくるような方にはなかなか出会えません。

もともと、葉っぱビジネスというのは全く存在しなかった市場です。

つまり、誰もお金を払わなかった商品を、お金を払ってもらえる商品にまでしたということです。

これが、どれだけ大変なことか。

まさに、奇跡的なことです。

成し遂げられた本質はいったい何なのか?

それは、横石さんの”覚悟”だと、僕は感じました。

これは、精神論ではありません。

市場がなかった。値段がつかなかった。何を売ればいいかわからなかった。どこに売れるかわからなかった。

だから、日本全国の料亭を食べ歩き、1軒1軒に突撃訪問し、情報を集め、商品作りをして、販売先を開拓していった。

どんな問題に直面しても、

どれだけ反対にあっても、

ただ実直に、ただ淡々と。

これら一つ一つ努力の積み重ね、無尽蔵の行動量の積み重ねが今の結果を生んでいる。

それをずっとやってこられたのは、結局”覚悟”なんだなと、僕はお話を伺っていて感じました。

今回上勝町に訪問して、一番大切なことを教えられた旅となりました。