こんにちは。石川大貴です。
さて、今日もビジネスのお話です。
実は、僕は去年にプログラミングを覚えました。
僕がプログラミングを覚えようと思った理由は一つで、「挑戦のコスト」を下げるためです。
僕は、過去に何度か事業に挑戦して失敗したことがあります。
ビジネススクールに行った後にも事業に挑戦しましたが、見事に撃沈しました。
実際に、自分の膝を擦りむいてよーくわかったことなのですが、新しく事業を起こして軌道に載せることは、そう簡単ではないと僕は思っています。
この一点を頑張れば良いなんて、そんな甘いものではなく、あらゆる要素を揃えていかなければ成功することはできません。
僕は、いつも芸術に例えて話をするのですが、
スタートアップと芸術は非常に共通点があると思います。
僕は、抜刀術というのをやっています。
抜刀術とは、真剣の日本刀で、わらを人に見たてて実際にわらを切る武道です。
はたから見ると、とてもシンプルに見えたりするのですが、”美しい”一刀を入れるためにはとんでもない修行が必要です。
日本刀は、ものすごく洗練されて作られているので、力があれば誰でも「切る」だけであれば簡単です。
でも、”美しく”切ることが難しい。
達人と素人の一刀は全然違います。その違いも素人目にはわかりませんが、修行すればするほど違いを理解できるようになってきます。これは、次元が違うなと。
たった一振りの一刀には、あらゆる要素が影響します。
刀を振り下ろす角度、刃の角度、刀を振り落とすスピード、間合い、目線の位置、あごの位置、重心の置き所、集中力、精神状態・・・
とにかく、キリがありません。あらゆる要素が「成果」に影響してきて、その全てで完璧を目指さなきゃいけない。そうしてくり出される達人の一刀は、空気感、キレ筋、全てが完璧でまさに圧巻の達人技です。最低でも10年、いや20年30年と積み重ねてやっと達人の域に到達するのかもしれません。
そこには、言葉には表せない暗黙知もたくさんあります。
スタートアップの場合も一緒で、あらゆる要素が成功に関わってきます。
ビジネスモデル、人、金、タイミング、社会環境・・・
細かく落として挙げていったら本当にキリがないです。
成功者は、いくつか成果に影響した要因の中で(”自分が”重要と思っている)いくつかを抽出して語っているに過ぎません。実際は、その裏にあらゆる要素が含まれており、結果に影響したわけです。本来ならば、何もかも完コピしない限りは同じような結果は出ないはずです。でも、やる人も違えば、時代のタイミング、環境も違うわけなので、事業において全て完コピするのは無理な話です。
この話で僕が言いたいのは、成功確率を極めて高く上げていくことは、「百戦錬磨の起業家でなければ不可能だ」ということです。
つまり、そうであるならば(=素人が、成功確率をあげることに限界があるならば)
「挑戦の回数」を増やすしかないということになります。
「確率」が低いんだから、いじる変数はもう「挑戦の回数」しかないんですよね。
その文脈で考えると、
プログラミングをやって「サービスを自分で作れるようになる」というのは、一つ合理的な戦略ではあると考えています。
あくまでwebサービス系でいく場合の話にはなりますが、
一つ大きなサイトやアプリを作ったりするのに、外注すると普通に数百万かかったりもします。
一回の挑戦でこれだけ金を使ってしまうのは、結構リスクがでかいと思います。
大体の起業家が意気揚々と「このビジネス絶対いけるっしょ」な感じで行きますが、マジで失敗しますので「挑戦のコストをどうやったら下げられるか」というのは一つ視点として持って置いた方が良いんじゃないかと思います。
ということで、もしweb関連で起業したいなってかたは、まずプログラミングをやって見るのも一つの選択肢としてアリですね。頑張りましょう。
起業とプログラミングのお話でした。
今日はこの辺で失礼します。また明日!