こんにちは!石川大貴です。
さて、今日はまずこの写真をご覧ください。
これは、先日子どもを産んだ病院からもらった案内でもらったものです。ファイルの上にシールがくっついていて、「お名前入りえほん、全員無料プレゼント」と書いてあります。
ベネッセが病院と提携して、配ってもらってるんでしょうね。この絵本は、赤ん坊向けの絵本で子どもの名前に置き換えて印刷してくれて、それを送ってくれるらしいです。ちゃんとした作家さんがつくっている立派な絵本です。しかも、無料です。
「結構金かかってるし、送料もかかるのになんでこんなことできんの?」と思ったらすぐに理由がわかりました。
応募するときにはメールアドレスを入れることが必須項目になっていて、「今後定期的にベネッセからのお知らせが届きます」と書いてありました。
つまりは、メルマガのリスト集めだったんですね。
一度メルアドさえ獲得してしまえば、子どもの成長に合わせてベネッセの教材を鬼のように案内することができます。子どもにはお金を使う親も多いですから、今後のLTV(顧客一人が長期スパンで使うお金のことをLongTimeValueといいます)も高くなるはずです。
この無料戦略は、かなり効いていると思います。
様々な工夫があって、おそらく相当多くの人がこの絵本を申し込んで、結果的にその後ベネッセの餌食になる人もきっと多いはずですw。
単にどの病院にも入り込んでる営業力もすごいですが、
完全無料なのに作家さんを入れてコンテンツ(絵本)の中身もしっかりしていること。
子どもの名前を入れられてあなただけのモノになりますよという特別感。
病院が案内紙を妊婦さんに渡すときに必ず使用することになる、クリアファイルに案内シールを貼っていること
(シールじゃなくて、案内冊子にしてしまうと見ない人も多いから視認率が低い。
クリアファイルの表面なら嫌でも目に入るから。
ちなみに、こういう「単純だけど効果が高い工夫」は意外と気づかないけどけっこう大事)。
「赤ちゃんの3人に1人がこのえほん持っています」という殺し文句を強調していること
(女性は脳科学的にも、同調することで安心を得るので)。
「全員無料」にはみんな弱いですし、これだけ細かな工夫がきちんと施されているので、こりゃ申し込んじゃうよなって思いました。
ということで、お名前入りえほんを全員無料でプレゼントしているのは、「無料で連絡リストを沢山取って、それから色んな商品を末永く売り込むため」という話でした。
普段の生活の中で、「なんで!なんで!」と思って普段生きてると見えてくるものがあります。
みなさんもぜひ身の回りのことをボーッと流さずに深掘りしてみてください。
今日はこの辺で失礼します。また明日!